July 08, 2021

東京の地下鉄で、改札出てから地上出口までヤケに長い通路のトコがたまにある。「もっと手前に出口造っちゃえば建設費節約出来たのに」ってなもんだがこれ訳アリで、そのココロは高度成長期、網の目のように路線が張り巡らされた都電が交通渋滞の原因だという事になり地下鉄に置き換えられる事になった、その際「駅から遠くなるのは不便だ」という声が少なからず挙がったので、懐柔策として「山手線の内側どこからでも徒歩10分以内にどこかの駅に入れるようにします」という事になり、その10分ルールを成立させるためだけに不自然に長い駅通路が造られた次第。とはいえ地図上にコンパスで半径800m(=徒歩10分)の円を書いただけだから、実際には辿り着けないエアポケットのような場所もそれなりにある。
 前の担当現場で、売りに出てる一番安い部屋が1億という高級マンションに行った事があるが、正にこういう立地だった。具体的な場所は出さないが文京区の、地下鉄2駅利用可で、でもどっちも10分ではギリギリ着けない。片や坂道を上る、もう一駅は街が碁盤の目状じゃないためどう行っても絶妙に遠回りさせられる。周辺はマンションばかりで一番近い商店でも5分は掛かる。でも住民はクルマ前提だからどちらも問題なくて、ひたすら閑静な住宅街。物件の前は道路に段差が着けられてて、スピード落とさないとそこでバウンドしてしまうギミック付き、そんなだからアドトラックなんか間違っても入って来ない。
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この良好な住環境を守るためなら戦う事も辞さない、という強い姿勢が文京区民の多くにはある。デヴェロッパーもゼネコンも、文京区にはどんな地雷が埋まってるか判らないから戦々恐々としてる…というのは不動産業界有名話。こういう人達が後楽園競輪に反対してたのだから、そりゃもう、ね(´・ω・`)
スウィートホーム
ADAM at
ビクターエンタテインメント
2016-01-20



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