September 06, 2016

ルールが複雑すぎるラグビーを初見で楽しむ方法 - デイリーポータルZ:@nifty(榎並紀行)(2016.09.05 11:00) http://portal.nifty.com/kiji/160905197344_1.htm
>昨年のワールドカップにおける日本代表チームの活躍で、にわかに注目を集めたラグビー。しかし、そのルールをきちんと理解している人はそれほど多くなかろう。
>当時は代表メンバーが頻繁にテレビ出演していたが、とある選手がルールについて「僕もよくわかってないっす」と発言していたのが印象深かった。たぶんそれは冗談だと思うが、代表クラスでもルールを把握しきれないとうそぶくほど、ややこしいものなのだろう。
>今回はそんなラグビーを、あえてノー知識で見てみる。折しも先日から「トップリーグ」という日本最高峰の社会人リーグが開幕している。その第2節、「サントリーサンゴリアス」VS「Honda HEAT」の一戦に足を運んだ。
001会場の売店にはルールブックが売られていた。ビギナーへの配慮がありがたい http://portal.nifty.com/2016/09/05/b/img/001.jpg
>会場の売店にルールブックが売られている競技というのもなかなかないと思う。やはり、それだけ難しいのだろう。ビギナーでも楽しめるようにとの配慮である。
>一応購入してみたが、今回はその配慮を無碍にしたい。一切の前知識を入れず、ありのままのラグビーを受け止めてみたい。
>試合開始前、会場のアナウンスでも簡単なルールの解説が行われていた。うむ、親切! だが、僕にとってはノーサンキューだ。耳をふさいでやり過ごし、キックオフを待つ。
>ちなみに僕がラグビーについて知っていることといえば、

 >・相手のゴールラインの向こうにボールをタッチ(トライ)すると得点になる
 >・ボールを蹴ってゴールバーをいい感じに超えた場合も得点になる
 >・自分の立ち位置より後方にしかパスできない

>くらいである。たぶんこのスタンドにいる誰よりもわかってない。本当に大丈夫なのか?
image2本のポールが立っているラインの向こうにトライすると点が入る。それは知ってる http://portal.nifty.com/2016/09/05/b/img/006.jpg
>結論から言うと、ルールを知らなくてもラグビーは楽しかった。何と言っても、その激しすぎる肉弾戦。激しいとは聞いていたが、バチンバチンと音を立てて、ゴリゴリに鍛え上げた肉の塊がぶつかり合う迫力は想像以上だ。そんなんしたら怪我する〜、と目を覆いたくなるほどの激突シーンが、80分の試合時間中ずーっと続く。
>ひとつのボールを全身全霊で奪いに行く。ワンプレーにかける気合たるや他のどんなスポーツよりも上だと思った。
image芝の上でなければ、ただの乱闘シーンにしか見えない http://portal.nifty.com/2016/09/05/b/img/009.jpg
>かと思えば、屈強な筋肉の壁をスピードで抜け出しトライに持ち込むシーンがあったり、
image虚を突いてスピードで出し抜くシーンはスタンドが一番盛り上がる http://portal.nifty.com/2016/09/05/b/img/010.jpg
>ほかにもマッスルミュージカルみたいなアクロバティックなリフトがあったり、超人的な身体能力を駆使したショーとして見てもけっこう楽しい。
image筋肉だらけのチアリーディング http://portal.nifty.com/2016/09/05/b/img/011.jpg
>とはいえ、やはりルールはよくわからないところも多い。
>個人的に最も謎だったのが反則の基準だ。タックルで相手をなぎ倒してもOKな一方、細かい反則が色々あるようで、わりと頻繁に笛が吹かれる。
>素人には何が起こったのかまったくわからないが、周囲のファンの声に耳を傾けると、よくこんな言葉を発していた。これら全て反則らしい。

 >「ノッコン、ノッコン」(※1)
 >「ノットストレート」(※2)
 >「ダブルモーション」(※3)
 >「オフサイド」(※4)

imageタックル。これは反則じゃない http://portal.nifty.com/2016/09/05/b/img/016.jpg
image後ろから抱き着いても笛は吹かれない。でもノッコンは反則。どんだけ悪いんだノッコン http://portal.nifty.com/2016/09/05/b/img/017.jpg
>なお、反則などでプレーが中断したときは、このような押し合いへし合いから競技が再開される。
image押し合いへし合いことスクラム http://portal.nifty.com/2016/09/05/b/img/018.jpg
>あとで調べたらタックルひとつにもルールがあり、たとえば肩より上にぶつかったらダメとか、タックルのときは相手をバインド(腕で抱え込むこと)しなきゃダメとか、危険を伴うからこそ、怪我のリスクを最小限に食い止めるルールが整備されているようだ。ラグビーのルールが細かいのは、選手を守るためのものでもあるのかもしれない。
>それを全て覚えるのは大変なので、笛が鳴ったときは「あ、なんか反則なんだな」とざっくり解釈するくらいでいいと思う。
>それか、もう無理に理解しようとせず、異世界の競技という設定で見るのもいいかもしれない。自分が生きている時空にはラグビーというスポーツ存在しないが、迷い込んだ不思議の国では超人気スポーツだった、みたいな設定だ。パラレルワールドで行われている、自分だけが知らないスポーツという体で観戦するのである。
>自分でも何を言っているのかと思う。だが、まったく予期せぬところで盛り上がったり、ため息ついたりしている観客のリアクションを見ていると、けっこう本気でここはパラレルワールドなんじゃないかという気がしてくる。
image身体の厚みが尋常じゃない族が棲む異世界 http://portal.nifty.com/2016/09/05/b/img/022.jpg
>ともあれ、ラグビーは楽しい。難しいけど面白い。
>自分にはどう鍛えても到達できない超屈強な肉体を誇る超人たちが命がけでぶつかり合うのを見ているだけで痺れるし、色んなスポーツの要素が詰まっていて、見どころも多い。トップリーグのシーズンは始まったばかりなので、(ルールを知らなくても)ぜひ足を運ぶといいと思う。
>さて、素人なのをいいことに適当なことばかり書いてしまったので、一応ルールブックできちんと調べた正解も書いておこう。初心者でもこれだけ知っていれば、かなり楽しめると思います。

 >(※1)「ノッコン、ノッコン」…「ノックオン」のことで、ボールを前に落としてしまう反則
 >(※2)「ノットストレート」…スクラムやラインアウトでのボールの投げ入れがまっすぐに行われない反則
 >(※3)「ダブルモーション」…タッチラインからのスローイングを一連の動作で行わない反則
 >(※4)「オフサイド」…ボールを持っている選手より前にいる選手が攻撃に参加する反則
 >(※5)「モール」…ボールを保持した状態で行われる密集戦


どんな競技でも初見でポジティヴに楽しめるか、というと結構疑問だ。黒柳徹子が初めて野球を観た際「あんなトコから球を投げて、あの人(=バッター)が振り回す棒にぶつけるなんて凄いわね」と感想を述べたという逸話は強烈だし、昔いた中国人留学生のバイト君は「野球ってルール複雑過ぎて解んない」と言っていた。とはいえ、ルールの複雑さや難易度と見た目の取っ付き易さは正確に反比例するものでもないだろう。現に、複雑極まりないルールだというラグビーをこの榎並さんは楽しめたと言うし、かく言う俺もテレ朝「アメトーーク!」のラグビー芸人企画で得た程度の知識しかなくて ━━ だから榎並さん程度だ ━━ でもこの記事を楽しく読めたし、行ってみたくもなった。少なくとも、誘われたら断らないだろう。こうしてみると、いろんなスポーツの新規ファン開拓法として既存ファンに「とにかく首根っこ掴まえてでも連れて来い、見りゃ解るから」っていうよくある論法も、乱暴ではあるけど一理あるなと。
 …という訳で、3競オートに思いを馳せる。競馬はビギナーズラックの最も起こり易いものだろう。オートや競艇は、そのスピードゆえハマる人はハマるし、割とアッサリ車券舟券を買うようになるものだ。問題は初心者に最も取っ付き難いとされる競輪で、実際どうなんだろうか。例えば京王閣では女性限定ビギナーズイヴェントを定期的にやってて、割と好評なようではあるんだけども(´-`).。oO

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメントする

名前
 
  絵文字