June 07, 2016

 東京中日の麻雀記事が面白かった。つっても同社サイトには掲載なしとは、何とももったいない。

俺は麻雀好きだが麻雀界には明るくなくて、だからこのRMUなる競技団体を初めて知ったし多井プロも初見なのだが、若原記者のツイにもある「目無し問題」についてはなるほど唸らされた。
 俺ら小市民が小銭(!)を賭けてる分には、今現在最下位であっても、少しでも支払いを少なくしたいから状況が許す限り良い手を作りたい ━━ すなわち、打ち方は何も変わらない ━━ という事になる。だから目無しもヘッタクレもないのだが、プロのタイトル戦では基本的に「第○回●●杯優勝」が価値の全てと言って良い。で、プロの対局では通常ダブル役満が認められないため、子がトップから役満直撃して32000×2=64000点が一局で詰められる最大の点差で、最終局の時点でそれ以上差が開いてる棋士には優勝の目は既にない。「トッププロの大会でそんな負け込むヤツなんかいないだろ」なんて言うのは麻雀知らない人だ、知ってる人なら誰だってそういう事は起こり得ると頷けるだろう。話モトイ。断トツに目無し3人ってケースはさすがにないが、2人目無しの一騎打ちとか断ラス尻目に3人で争いとかはままある、その際の目無し棋士はオーラスでどう立ち振る舞うべきか…っていうのが目無し問題だ。
 かくて検索してみると、まあ出るわ出るわ。基本的には上がり放棄、泣きもせず回し打ちに撤し「優勝争いの邪魔は致しません」というのがマナーであるらしい。とはいえ、意図せぬ放銃をしてしまったり、意図的でないならまだマシで、競技団体幹部の覚えめでたい棋士を勝たせようと掩護射撃したようにしか見えない上がりをして猛烈に批判された棋士が居たり。また、「じゃあ地和(=第一自摸で上がる事。役満手)も上がり放棄するのか」といった問題も出て来る。ゲームに参加しないという意図で全て自摸切りする棋士も居たそうだが、ドラだろうが危険牌だろうが構わずぶった切りじゃ、むしろこっちの方が迷惑だろう。
 それで多井プロが代表を勤めるRMUの新提案というのが、規定の局数で決勝を終了するところまでは一緒だが、その後エクストララウンドとでもいうものに突入する。これは、その局を上がった規定がトータルスコアトップになったら終了・なるまで無限に続行…というもの。要するに、本線終了時点でトップの人が上がったら即終了(そのまま優勝)。それ以外の人が上がったら、逆転トップなら逆転優勝、でも届いてないなら誰かの優勝が決まるまでエンドレス。これなら目無しがそもそも居ない事になる、食いタンだって100回上がれば10万点だ。
 そうすると、このお代わりタイムは全員がスピード勝負となるから今までとゲーム性が一変…とまでは行かないか。ゴミ手がちゃんとした役に速さ負けするのが珍しくない事は、やはり麻雀やってる人なら誰しも経験してるだろう。何より、目無し問題が完全に解消される事の前には瑣末な事だろう。これが満点解答だとは言わないが、少なくとも、全ての大会ならともかくRMUの大会はこれで!という分には苦情など出まい。イヤ頭の良い人が居たもんだわさ( ´-`)y-~~~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメントする

名前
 
  絵文字