July 17, 2012

不服申し立て小島茂師「風化させない」 http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20120717-984650.html
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6月13日、不服申し立て棄却に残念そうな表情を浮かべる小島茂師 http://www.nikkansports.com/race/news/photonews_nslnc_p-rc-tp0-20120717-984650.html
>小島茂之師(44)が6月10日東京8Rの審議の件に徹底抗戦の姿勢を見せるのは、現在の裁決や裁定委員のあり方に一石を投じたいと考えているからだ。「裁定委員会でも自分を納得させてくれる説明はもらえなかった。裁決にはファンに分かりやすい基準が必要だし、間違った判定があった時は裁定委員会という制度が正しく機能してくれないと」と主張する。
>裁定委員会で申し立て棄却の結論が出た今、これからは裁決基準の明確化や、裁定委員会システムの改善を求めていくことに重きを置く。「今後の競馬界全体のためにも必要なこと。風化させてはいけない話。調教師や騎手、馬主さんにも応援してくれる人は多い。自分が行動し続けることで、大きなうねりを作りたい」と、歩みを止めるつもりはない。
>◆不服申し立ての経緯 6月10日東京8Rで、1着馬ファイナルフォームがゴール付近で急に外側へ斜行し、直後から脚を伸ばしていたランパスインベガスは手綱を引っ張る不利を受けた。結果、完全に2着に上がる勢いを止められ3着に敗れた。
>同馬を管理する小島茂師はレース直後に進路妨害の申し立てをしたが棄却。内田騎手は2日間の騎乗停止となったが、走行妨害には当たらないとしてそのままの着順で確定した。
>同師はこの裁決を不服として、裁定委員会に不服申し立てを行ったが、6月13日に開かれた同委員会では、走行妨害の申し立て棄却の裁決は相当と判断された。不服申し立ては過去にも7件あったが、いずれも棄却されている。
>[2012年7月17日8時29分 紙面から]
JRAは近日中に新裁決方針を発表 http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20120717-984652.html
>現行の裁決基準についてJRA側も満足している訳ではない。小島茂之師の6月10日東京8Rの不服申し立てに続き、先日は中山馬主協会も裁決基準の公開などを要望。多方面からの声を受け止め、JRAも裁決基準の見直しに動く方向性を固めた。審判部の福田正二部長補佐は「今は着順をもって判断ポイントとしていないが、競馬会としても今の基準が未来へ向けてお客様に分かりやすい基準かどうかということも含め、裁決基準の見直しの検討を始めている」と話す。
>今後は「分かりやすいルールづくり」をテーマに見直しが進められていくことになる。審判部審判課の伊藤忍課長も「『難しい』というのは、そのルールが良くないということ。馬券を買っているファンに分かりにくいルールは変えていかないといけない。その点で信頼がないと言われるのであれば、そこを変えていかないといけない」と続ける。近日中にも新たな裁決の方針が発表されることになりそうだ。
>一方、元騎手などの騎乗経験者を裁決委員に加えることについては、従来通りの見解を踏襲した。伊藤課長が「過去の定例会見の中でも言ってきたように、まったく考えていないわけではない。適任者がいれば」と話す。ただ、現時点では完全に利害関係のない人間がいるのか、レースの審議だけでなく通常業務も行うなどの点が障害として考えられる。完全に門戸を閉ざしているわけではないが、実現に向けては、まだまだ課題がありそうだ。
>◆裁決委員 現在14人おり、開催ごとに4人1組のチーム(裁決委員3人、裁決委員付1人)で、裁決に関する業務を行う。本部の審判部(参与、部長、部長補佐、審判課長、公正課長、免許課長)、栗東トレセン(技術参事役、公正室長、上席・主任裁決役)、美浦トレセン(同)で構成され、約20年の開催執務の経験を有する者の中から登用される。現在は裁決委員として平均で5〜10年の経験を積んでいる委員が多い。
>[2012年7月17日8時13分 紙面から]
「透明な」JRA裁決を!ファン9割望む http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20120717-984654.html


>6月10日東京8Rでの審議事項は、ファンや関係者に大きな波紋を呼んだ。6月14日から24日までニッカンコムで実施した「裁決についてのアンケート」にも2445人という多くの回答が集まったが、そのうちの約9割が「今回の裁決結果には納得できない」というものだった。「過去の裁決で納得できないものがあった」という声も多く、現在の裁決システムそのものが全幅の信頼を得られていないことが、アンケート結果からは見て取れる。
>アンケートの意見にもあるように、今の裁決に足りないのは「分かりやすさ」と「信頼」だ。この特集に際して、問題の東京8Rについての見解を、裁決担当のJRA審判部からあらためて聞いた。
>現行の基準が分かりにくいことは、JRA側も理解している。審判部審判課の伊藤忍課長も「時間をかけて説明されれば分かるが、それがなければ分からないというのは、我々が直さなければならない点」と変更の可能性を認める。今後の方向性として英国などで用いられている「被害馬と加害馬の1対1の関係」に限定した明快な基準に進んでいくのも1つの手段。まずは万人に「分かりやすい基準」を確立することが第1の課題となる。
>その上で、裁決システム自体の信頼を増す必要がある。疑問に思う判定があったとき納得できる説明を受けられないから、不信感が増す。
>個々の技術を磨くことも重要な手段だが、システム全体の信頼アップのためには、裁決委員に騎乗経験者を加えるというのは1つの方法だ。以前から言われてきたことでもあるが、幸騎手も「(裁決委員は騎乗経験がなく)微妙なところで話がかみ合わないときもある。騎乗経験のある方が数人入ってもらえれば」と提言する。元騎手が1人加わるだけで判定が完璧になるとは思わないが、より安心感が増すのは間違いない。
>裁定委員会の「中立性」「透明性」を高めることも大きな課題だ。野球でもサッカーでもそうだが、人間がジャッジをする以上100%完璧なジャッジはありえない。競馬の裁決も同様だ。だからこそ不服申し立ても起こる。裁判における最高裁判所に当たる最終的な審理機関として存在する同委員会は中立でなければならないが、完全中立かといえば疑問は残る。
>委員会構成はJRA職員+外部委員(競馬のレースに関する専門的な知識や経験のある人から理事長が委嘱)。3人の外部委員の存在があるとはいえ、JRA内の一組織でしかない。同委員会は法務部の所管で、伊藤課長は「JRAの中の組織として中立性を保って審査するのが裁定委員会の趣旨。審判部と別の部署が管轄しており、審判部はあくまでも被告の立場」というが、外から見れば審判部も法務部も同じJRA。実際に公正な審理が行われていたとしても「身内同士」という感覚はぬぐい切れない。小島茂師が「裁定委員会が機能することが重要」と主張する点でもあるし、幸騎手が「裁定委員会は(基本的に)競馬会がやっているものなので、覆すという判断は難しい」と漏らす点でもある。
>理想はすべてを外部機関に委託して完全中立の組織とすることだが、急速な改革が難しければ別の手段もある。非公開で行われている委員会を公開するだけで印象は変わる。調教師会や騎手会の代表、マスコミなどの傍聴を通常の裁判と同じように認めれば「透明性」は劇的に増す。
>不透明、不親切なシステムはファン離れを加速させるだけ。今回の一件をきっかけに、JRAにはより良い1歩を踏み出すことを期待したい。【取材・構成=鈴木良一】
>[2012年7月17日8時14分 紙面から]

ここでのキモは

 >英国などで用いられている「被害馬と加害馬の1対1の関係」に
  限定した明快な基準に進んでいくのも1つの手段

だな。日本以外のアジア、フランス以外のヨーロッパではこちらが主流で、この事案だとファイナルフォームの斜行が無ければランパスインベガスが内に居た馬を交わせて2着になれてたかも…といった点は一切考慮せず、2頭の関係性についてのみの議論となる。というのは今回ゴール前だから「2着は有ったかも…」とか言えるけど50m前だったらダメなのかその境界線はとか、じゃあ内に4、5頭団子状態で居たらファイナルはどこまで降着させるべきだったのかとか、かえって面倒かつ判断が恣意的になるから、他馬に関係無く加害馬・被害馬だけ見て判断した方が合理的だし公平でしょ、と(ちなみに、明らかにファイナルはランパスの進路を妨害しているが、脚色を比べると、妨害が無ければ両馬の着順が逆転していたとはとても思えず、だからイギリス方式だとそもそも審議にすらならない可能性が極めて高い)。…まあ確かに一理有るけど、日本競馬は馬券売上が有る事で成り立ってて、それでも単勝が主流であればまだしも主流は三連単だ、「2(or3)着有ったかも…」って恨み節は非常に大きいしファンに受け入れられるかどうか。俺はやっぱ不味いと思うけどなあ( ´-`)y-~~~

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