March 27, 2010

 今週から増えた営業先の一つ、浅草橋の街並みが面白い。つってもごく狭い、東は江戸通り、西は左衛門橋通り、南は神田川、北は正式名称は知らんがとにかく興産信金の通り、の四角形に囲まれた一角でしかない、要するに住居表示上の浅草橋1丁目だ。それ以上駅から離れると有りきたりな東京オフィス街となるのだが、とにかくこの内側は『味』だ。なもんで仕事終わりでじっくり散策してみた。
 JRの高架の橋脚が等間隔で並ぶ、その空間を利用し各種店舗に、
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つっても有楽町やアメ横とは街のテイストが違う、隣駅・東日本橋の問屋街からの流れか天然石パーツだの服飾用品だの装飾品の専門店が多いし、テントには「卸価格で小売します」なんつう文字が。江戸通りには老舗の人形屋が、
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古くから開けてた事が解るし、浅草橋(←駅名でも町名でもなく橋そのもの)の脇には屋形船の船着場も有る。
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寿司屋蕎麦屋鰻屋和菓子屋も、ガイドブック云々はともかく土地に根差してるのが伺える小ざっぱりした構えの店が多い。銀杏岡八幡には地域猫が何匹も、
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この辺も下町チックな伝統の残り香を感じさせる。


 でも職住接近な住宅街じゃない、都心から近いし都電が走ってた頃は南千住〜浅草〜浅草橋〜馬喰町〜小伝馬町〜三越前〜日本橋〜銀座〜新橋って22系統はドル箱路線、人の行き来が多いれっきとした商業地だ。つっても今、台東区の方針なのか再開発も無く、なもんで各停しか停まんないこの街は流行とかオサレとかいう言葉は縁遠い。これらの結果、レトロであり、キッチュですらある。懐かしのテレ東『ASAYAN』はモーニング娘。を輩出した事で知られるが、その前身は『浅草橋ヤング洋品店』っつうタイトルで、こちらは浅草キッドにエガちゃん、城南電機の宮路社長(故人)に料理人の周兄弟と金萬福etc.と濃過ぎな面々を輩出した。こういう人が浅草橋の街を闊歩してる訳じゃないが、彼らを日本のどこかに一まとめに配置しろと言われたら確かにカオスな浅草橋が一番シックリ来る。洋品店のマネキンが底抜けの笑顔で逆に怖かったり
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不動産屋の電飾看板だけ「ヤ」の字が平仮名になってたり
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とにかく味だ。
 さて、このブログ的バクチ話に持ってくとだ。『いい日、旅打ち。/須田鷹雄(中公新書ラクレ)』で言及されてた様な、場を味系スポットとして集客する手立ては無いものかと。ただ単に古い、汚いってだけじゃ論外だが、古いなりにちゃんと手入れされてる場というのはそれなりに有る筈だ。綺麗でかつ時代を感じさせる場…首都圏だと浦和競馬が真っ先に思い浮かぶ。入ってすぐ左手、屋台村みたく立ち並ぶ食い物屋。取り壊し中の旧1号スタンド真ん前に立ったピカピカの業務棟。まだ真新しい3号スタンド。古臭い休憩所は天井が低く薄暗い、そんな中でやってる里美食堂の真っ黄っ黄のカレー(浦和名物)。2号スタンド2Fの廃墟。…単純に、楽しい(・∀・)

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