November 12, 2009

 お笑いビッグ3とか4とか言うが、さんま紳介はハッキリ司会者というポジションだ。対して、たけしは司会もするがサブに女子アナや突っ込んでくれる芸人を置いて、気ままにボケるのを好む(だからどっちが上とか下とか言うつもりは無い、単にポジションとか芸風が違うと言いたいだけであって)。タモリはもっとそうで、『笑っていいとも!』ではコーナーの半分程度で進行を他レギュラーに委ね、自らゲームに参加する。『タモリ倶楽部』では進行は堀部圭亮や渡辺祐や水道橋博士ら(企画による)が勤め、自身はメイン聞き役とでもいったポジションに付く。
 で、今秋から始まったNHK『ブラタモリ』。取り上げるテーマが似てる事から前述『タモリ倶楽部』と比較されがちだが、方法論が明らかに異なる。同行するのは女子アナとガイド(大学教授だったり土地の古老だったり)だけだから、タモリがボケても突っ込んでくれる人が居ない。イタリア語は博多弁に似てるフランス語は東北弁に似てる、とお得意のハナモゲラをやっても女子アナは笑うだけ。てか、そもそもヴァラエティとしての体(てい)をなしてない。一言で言えば、東京(の歴史の有る、つまり江戸のエリア)を散策したり、ガイドに教えを乞いつつ街の歴史を感じタモリが面白がってるのをそのまま流してる様な番組、おそらく現場ではドキュメンタリーの要領で回しっ放しでそれを編集で放送尺にまとめて番組にしてる。だから『いいとも』好きな人が視てもつまらなく感じるかもしれないし、逆にタモリは好きでないが雑誌『東京人』『散歩の達人』『荷風!』とか読んでる人だったら充分楽しめるだろう。両方クリアしてる俺にはビンゴだ。
 今日は麻布の回、表通りから一本入っただけでこんな静かになって、イタリア大使館は伊予松山藩・松平隠岐守(まつだいらおきのかみ)の武家屋敷に位置し、庭園は今でも当時のまま手付かずで残してあるのだと。中を歩くと築山に忠臣蔵四十七士の碑が有ったり(イタリアでも大変有名な話であるそうな)、日本文化に対するリスペクトが伺えて感慨深い。視てて、そういや第二次世界大戦で同盟国だったっけ、とアホな事を思い出した。
 そして、古くは坂道だった階段を下るや別世界。あの麻布だっつうのに木造モルタルのアパートが有るわ銭湯は有るわちょっとした商店街は有るわって、うそーん。驚き、そしてガマ池伝説には感動。やー、タマランチ会長(´∀`)
 この番組視ると俺も現地行ってみたくなるが、強く刷り込まれるので時たま困る。前回の銀座の回では路地がテーマだったもんで、ウインズ銀座の行き帰り、ビルの隙間という隙間が全部路地に見えて(実際、それぐらい狭い生活路地なのだ)、気になって気になってしょうがない。ビル一棟ごと一々キョロキョロしてたから、傍目には不信者に映ってただろうなあorz

ハウ・ロング・ハズ・ディス・ビーン・ゴーイング・オン?
ハウ・ロング・ハズ・ディス・ビーン・ゴーイング・オン?

アーティスト:サラ・ヴォーン&オスカー・ピーターソン・ビッグ4
販売元:ユニバーサル ミュージック クラシック
発売日:2012-10-10

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